電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

町工場がなかった国

そういえば『終戦のローレライ』終章は、戦後日本史の圧縮ダイジェストになっている。 読売新聞の世論調査によると「戦後日本の功労者」のダントツ1位は田中角栄だという。まず異論はない。 政治ニュース - 4月23日(土)22時53分 日本の発展、最大の功労者は…

福井晴敏『終戦のローレライ』やっと読了

詳しいことは映画も観てからまた書きたいが、一点のみ。 (いきなり要点のネタバレのひとつを書くので、未読の方は注意) 第二巻あたりまで、これはライトノベルではない、真面目な戦争小説なのだと思い込みながら読んできて、実際かなり感心してもいたのだ…

方々で話題の吾妻ひでお『失踪日記』を読む。

漫画家による実録人生最低体験ルポ、ということで花輪和一『刑務所の中』と並べて評している人がやはり多いようだ。 花輪の『刑務所の中』に比べ、逃げも隠れもできない男の格好悪さへの踏み込みという点では、いまいち深みが足りない点も感じるが、吾妻のよ…

再犯者の心理

奈良の女児殺しんぶん配達員小林薫は「反省も更生もする気ない」とほざいたそうである。 社会ニュース - 4月19日(火)2時49分 奈良女児殺害初公判 小林被告「第二の宮崎勤か宅間守に…名を残したい」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050419-00000002-san…

数値化し得ない人間関係

何を今更ながらホリエモンのフジ買収工作の件について。 堀江貴文は建前上、合法な民主的手続きに沿ったとは言える。株式議決権の多数を押さえれば経営権は俺にある筈、そう、これは多数決だから民主主義的におかしくはない。 しかし、フジ、ニッポン放送内…

空中楼閣からの否定だけなら誰でもできる

JR東中野駅を利用しなくなって久しかったが、地下鉄が事故になったので仕方なくJR中央線に乗った日、久々に寄った駅前の古本屋がリニューアルしていた。 どうもここもチェーンストア系の古本屋の傘下に入ったらしい。で、上遠野耕平『機械仕掛けの蛇奇使い』…

家は有れども帰るを待たず

『機動戦士Zガンダム』が映画化、ということで、復習のためTV版のDVDを観返し、富野由悠季の小説版の方も読み返す。 やっぱ、スペースコロニーとは、歴史の無い人工のニュータウンみたいなものなのだろう。 ニュータイプというのは、少々直截に言えば「良く…

世界の広さはどこに生まれたかで変わる

確かAERAも『東京地元女vs地方出身女』なんて特集記事をやって、「見えない格差」について触れてたが、「これは地方在住者、地方出身者への冒涜だ」「いや、私は地方在住だが全然都会人より充実しているぞ」など反論も多数あったとか。 我が身を省みて、自分…

ナチスまであと一歩だ?

横道にそれるが、敷衍するに、第一次世界大戦後のドイツのヴァイマル共和国時代ってのも、こんな感じが急速に進行した時期だったのかな?とか妄想する。 確か当時ってのは、土着産業は崩壊し、賠償金が払えないせいもあってアメリカ・ユダヤ資本(チェーンス…

小売店198円のタバスコ、ドンキホーテでは98円

二月中、高田馬場芳林堂に仕事資料を買いに行ったついで、洋泉社ムック『地方がヘンだ!』を買った。 実はわたしは数年前、某氏から声を掛けられ、別冊宝島で『ドキュンの本』なる企画に携わっていたのだが、なんというか、諸般の事情で流産企画と消えた。 …

田舎者ほど東京の下町に馴染めない皮肉

で、新居は西武新宿線の駅に近くなった。 改めて思ったが、地下鉄の駅そばは商店街というものができないのに、地上を走ってる私鉄の駅周辺には必ず小なりといえ商店街というものができる。 いつも何を買うのもわざわざJR中野駅近辺のサンモール商店街アーケ…

引越貧乏

公私双方でくそ忙しいと思ってたら、ブログが丸2ヶ月近く放置になってた。 まあ、書かねばならん義務はないのだが、考えたこととか、せっかく考えたことでも、記して残しておかんと勿体ないし「あの当時俺は何やってたんだ?」と虚しくなるので。 2月末に…