電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

倫理の定着は自然に任すよりなし

――さて、こんなことを今さら考え直したのは、ふと、もし「『e-まちタウンPPCマスターカードがムカつく』って、あんた個人の私怨であって、公的な社会正義でも何でもないやん」と言われたら、どう答えるべきか? と、思ったからである。 カード会社側は「便利…

「はしたない」の精神

マナーとか恥の意識というのは不文律なんだから究極的には合理性などないこともある、が、昔からずっとそれでやってきたんだし、それで仕方ないということも多いだろう。 たとえばの話、女性が強姦されるというのは、ひたすら可哀想で悲惨な話である。が、刑…

カッコよく見える闘争、カッコよく見えない闘争

黒澤映画の『七人の侍』が、カッコよく見えるのは、野武士の脅威にさらされたか弱い農民を守るために闘うからである。 かつての時代の「左翼」(「サヨク」ではない)は、建前としてであれ、自分の社会的不満より世界の飢えた人民の救済解放を主張した。かつ…

「敵」もタダの人(たぶん)

まず自分は被害者の側だと思っていて、かつ頭に血が上っている人には、その怒りの対象のことを、徹底的に卑劣な人間に違いないと思い込む、というか、徹底的に卑劣な人間であって欲しいと願い、瑣末なことでも、これは悪意に基づく行動に違いないと決め付け…

判断保留

ところで、1月18日、1月20日、2月17日にお伝えした、本ブログへのGoogle八分疑惑の件であるが、少なくとも本日3月26日現在、「電氣アジール」+「e-まちタウンPPCマスターカード」、「骸吉」+「e-まちタウンPPCマスターカード」などと検索したら、問題の2…

あの時ああすれば

SFとかで並行世界というネタが時々ある。『銀河鉄道999』で、鉄郎が、別のメーテルに連れられ別の999に乗った別の少年と出会う話なんかがいい例だ。 現状の自分以外の可能性を考える。中高生当時は「俺の将来はどうせ刑務所か精神病院」とうそぶいた時期もあ…

死者はいつまでも若い

何の偶然だか、昨年末から、数年間会ってなかった人と再会することが繰り返されている。 旧友で渡米することになった者がいたので、昨年末、その送別会があり、数年会ってなかった友人連中とまとめて会った。で、年が明けると親父の七回忌で四年ぶりに九州に…

人も獣も天地の虫(by山田風太郎)

『100字でわかる哲学』の仕事の時に調べたことだが、宗教改革のルターやカルヴァンに言わせると、(全知全能のはずの神の前ではちっぽけな卑小な存在の)人間ごときが俗世の善行で救われるなど思うのはオコガマシイ、ということになるらしい。 では、救われ…

希望は過去にしかない

音楽や映画やTV番組はもとより、ネットのニュースまで、現在最新のものに眼を向けるより、過去のものに関心が行く場合が多い。しかし、これを後ろ向きとは思ってない。 「現在にはないもの」「現状を打開するもの」は、やはり、現在だけ見ていては見つから…

創造性とは何ぞや?

たとえば、エジソンは電球というものを発明した。が、その材料に使ったガラスや銅線などは、以前から存在していたものである。エジソンはフィラメントに竹繊維の炭素棒を使ったそうだが、竹自体は自然界に存在したもので、エジソンが造ったものではない。 つ…

永劫回帰

わたしの携わってる仕事は、『世界の神々』にせよ、『100字でわかる哲学』にせよ、先行類書は存在する。だが、だからムダな仕事をしているとは思ってない。 政治でも文学でもなんでも、すべてはやり尽くされている、歴史は繰り返すのみ、と、よく言われるが…

人を個別に見るより属性で見ることが好きな人たち

しかし、わたし個人としては、いわゆる「非モテ論壇」と言われるものには今のところ一切共感はモテないでいる。 というのは、まず、多くの「非モテ」論者は、女性一般というものをひとくくりにしがちな点が、ズサンとしか思えないからである。 なるほど今の…

自殺するのが流行なら、長生きするのもまた流行♪

フランスでは反マクドナルドの暴動なんてものがあるそうで、先ごろでは、アメリカ資本主義の城ディズニーまでマクドナルドを追放、また、英国の皇太子が外遊先でマクドナルド批判を口にした。 が、日本では、反マック暴動なんぞが起きても到底タダのキチガイ…

グッとこない左翼

某所でも書いたが、今の日本の左翼がダメなのは、左翼陣営にキャラの立った「男」がいないという問題である。例えばかつてなら、松本清張のほか、浅沼稲次郎や竹中労みたいなパワフルな左翼男オッサンというのがいたのだが、今の日本左翼は完全にヒロイズム…

労働者あがりM

PHP文庫『文蔵』3月号の松本清張特集(isbn:4569665160)をちょこっと手伝いました。 本当は、松本清張に関してはもっとやりたいネタ(清張自身の年譜と人脈交遊録、特に、宮本顕治と逝けダサイ臭い…じゃなかった池田大作を対談させたという驚異のエピソー…

抗う男

新宿の駅前には、例によって路上キャッチセールス男がいっぱい。 どいつもこいつもモテそうなイケメンで、通りすがりの女に馴れ馴れしく声を掛けてるが、高額な化粧品を買わせたり、高額なエステクラブに加入させて搾ろうってのが魂胆だ。 腹が立ったんで階…