電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

考える自由の能力なくば言論の自由は持ち腐れだ

それに、『1984年』のイングソック国オセアニア国や北朝鮮のような独裁国ならいざ知らず、日本のようなタテマエ上「自由」な国では、世の中は別に、権力者だけの意志でも回っていない。 先の、映画『靖国 YASUKUNI』を渋った劇場や、日教組に教研集会の会場…

真の言論弾圧の形はそんな単純なものではない

深夜アニメの『図書館戦争』を観ると、有害図書を葬るため軍隊が日常的に出動するとかいう世界観を描いている。たぶん、この作品は別に思考実験的なSFとかではなくアクション物を目指しているのだろうが、なんという古典的な管理社会イメージであろうか(ま…

幽霊の正体が枯れ尾花であっても

ところで、本作品を上映中止に追い込んだかも知れない圧力の正体とは、いったい何だったのであろうか。 映画『靖国 YASUKUNI』の上映に関する問題でも、その少し前から話題になった日教組の教研集会場の問題でも、劇場なり、集会場のホテルなりは「右翼の抗…

真剣な人間は、おかしくて、哀しい

また、映画『靖国 YASUKUNI』の終盤では、戦前戦中の記録映像として、当時の軍人による、軍刀を使った訓練、軍刀を使った捕虜処刑の映像などがいくつか出てくる。 これに対しても「こういう映像は、日本の旧軍人をことさらにファナティックで野蛮な存在に見…

球児の墓にユニフォームで参拝するのは異常か?

ここしばらく仕事が詰まっていたので今さらになったが、映画『靖国 YASUKUNI』を観に行ってきた感想。 まず冒頭、軍服を着て靖国神社に参拝し、金切り声を上げる老いた元軍人の一群が登場する。本作品ではこの手の実録映像が結構あり、「街宣右翼は愛国者の…