電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

また再録

かつて雑誌『TONE』第2号(2005年6月刊行)に執筆した原稿。 ■「戦争」を描いたヴィジュアル作品レビュー10 (1)映画『ゴジラ』(1954年)監督・本多猪四郎 【水爆が生んだ怪獣は、日本だけを襲う祟り神】 怪獣ゴジラが最初に銀幕に登場したのは、まだ戦争の記…

妄想

ところで、本作に登場しなかった今上天皇はどうしていたのだろうか。政府は退避を進言するだろうが、お優しい明仁天皇のことであるから、311の時から考えて、まずは「都民を置いて一人だけ逃げるわけには行きません」と発言しそうである。さらに都民に対し「…

「個としての人物」を描かないことで成立した傑作

で、公開から2週間も経つからもうネタバレも気にせず今さら『シン・ゴジラ』の話。 全体の印象 上映開始15分ほどで登場人物のあまりの多さに閉口し、名前と役職名を覚えることを放棄する。そして30分ほどして「ああ、これ岡本喜八の『沖縄決戦』と『日本のい…