電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

葦原骸吉が選ぶ2012年度の「空気読まない大賞」

日本では「空気読め」が正義らしい。そこでへそ曲がりの当方は、あえて空気を読まない蛮勇の英雄を表彰するとともに、空気の奴隷をさらす(2011年版はこちら)。

空気読まない大賞(栄誉部門)

生活保護受給者は全員サギだから死んでオッケー」が世論の空気となった本年、となれば、栄誉ある空気読まない大賞のほうはもう、noiehoie氏しかおるまい。
https://jp.twitter.com/noiehoie
わざわざ一個人がツイッターで資金提供を呼びかけ「制度を改正するために個人を攻撃する必要はありません。」と新聞広告を出してのけたのだから恐れ入る。
「こんなことに使う金があれば困窮者に回せ」というツッコミが入りそうだが、この壮大な試みはインターネットの歴史に残る前例となるだろう。
http://togetter.com/li/336869

空気の奴隷賞(ワースト部門)

となれば当然、空気の奴隷賞は片山さつき女史である。生活保護バッシングの最右翼を担った片山先生が推す自民党改憲案では、一足飛びに基本的人権はほぼ削除とあいなった(中国みてぇだ)。
まるで一部の害虫を駆除するためだけに家全部に火をつけるがごとき判断。だがこれも、自民支持の大衆の空気を読んで迎合した結果であって、世耕弘成や片山個人だけの意志で決まった話ではない。地獄への道は善意で敷き詰められている。
――といったところで、この先は世相があんま明るくない気がしつつも、わたし個人は厄年を脱するので新しい仕事も広げて巻き返したいです。皆さま良いお年を!!