電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

「反対側にお花畑」の人々

軍事専門家のお言葉

https://twitter.com/toshio_tamogami/status/858304234210512896
田母神俊雄 認証済みアカウント @toshio_tamogami
北朝鮮がミサイルを今朝5時半ごろ発射したことで東京の地下鉄など電車が一部止まったそうだ。騒ぎ過ぎである。北朝鮮が日本に向けて突然ミサイルを撃つことはないし、アメリカが北に対する先制攻撃をすることもない。3カ月もすれば私の言っていることが正しいことが証明される。

ドヤ顔で「4月中に米朝開戦」と語っていた方々や、「北朝鮮と開戦したらこれを大義名分に前から自分の嫌いだった奴を虐殺する」という本音を吐露した方々の姿が、かつて「1999年7月になれば世の中は全部チャラ」と、ノストラダムスの大予言に熱中した中二病と同じように感じられるのは俺だけだろうか。
そりゃまあ、楽観論に立つよりは悪いことを予想しておいた方が、実際に悪い事態が起きたときの精神的ショックは少なくて済む。うん、確かに明日いきなり戦争になるかもね、でもそれは今に始まった話ではない。
冷戦時代、サヨクは「このままでは軍国主義復活だ」「戦前に逆戻りだ」と言い続けて数十年、結局その日は来なかった。愛国者の皆様も「ソ連のアカが攻めてくる攻めてくる」と言い続けて数十年、結局その日は来なかった。どっちも「狼が来た」少年かよ。
世界平和がお花畑の妄想と言うなら、退屈な現実をリセットしてくれる"戦争という非日常"にワクワク期待するのもまた、お花畑の妄想とは言えまいか。
以前も述べたが、かつて90年代当時は、「やっぱ左翼の平和主義リベラル派は夢想家、保守の方が現実主義だな」と思っていた。が、昨今は保守を標榜する陣営に「逆方向にお花畑」の人が増えすぎて萎えている。「中韓以外の世界の国は全部親日」とか(たまたま「敵対する隣国」が日本ではないだけである)、「戦前の日本は貧困も犯罪もいっさいないユートピアだった」みたいな言説とか。
もし「戦前は教育勅語があったからみんな道徳的だった」という説が本当なら、逆に教育勅語が発布された明治23年より前の日本は、古代からずっと道徳的に頽廃した無法の時代だったのか? はたまた、戦前の津山三十人殺しやら阿部定事件やら死なう団事件やら226事件やらも、教育勅語があったから起きた事件なんですか?