♪鉄人、鉄人、どこへ行くぅ〜

ネットにおける群集の自発的意志を「これこそメジャーマスコミが伝えない真の民の本音」とか過大に評価する向きがたまにあるが、群集の自発的意志なんてもんは昔から行き当たりばったりなもので、善も悪もなく、それこそ「良いも悪いもリモコン次第」の鉄人28号みたいなもんで、その時の気分でどっちにでも飛んでくものだと思っておいた方が良い。
悪徳商法マニアックスと株式会社ウェディングの争いに関して面白いのは、別に悪マニのBeyond氏個人が命令したり煽動しているわけでもなく、まったく自発的に「ウ社けしからん」という声が巻き起こっていることである。これについて「Beyond信者必死だなｗ」というような嘲笑の揶揄を放つ人間がたまにいるが、そもそも「Beyond信者」なんて存在してないだろう。わたしも悪マニを支持しているが、別に悪マニのBeyond氏個人が一切誤りの無い聖人君子だなどとは毛頭思ってない、むしろ、Beyond氏が周囲に持ち上げられすぎて薬害エイズ事件の時の川田龍平君のようなただのプロ市民と化してしまわないよう、周囲の人間は気をつけるべきだ、と、恐らく顰蹙を買うであろうことを先回りで考えてる位だ。
だが、このBeyond氏個人の命令でも煽動でもないウ社批判の盛り上がりも、同じく今ネットで渦巻いているイラク人質三人への非難（これについてはこちら畏友ばくはつ五郎氏が懸念を述べてる）も、その中身に関係なく「ネットにおける群集の自発的意志」という意味では実はまったく同じものであることは率直に認めなければならない。