電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

細川茂樹の無法松

先日、久しぶりに会った畏友が「『仮面ライダー響鬼』は無法松だよ。だって、太鼓叩いてるし」と話してて、言い得て妙だと膝を打つ。なるほどヒビキさん、吉岡大尉の遺児を影から見守る父親代わりのイメージに似てなくもない。
実は、わたしはキャプテンハーロックと台羽正以来の「青年と少年」の組み合わせパターンは結構好きだったりする。細川茂樹だと渋さより軽妙さが前面に出ているが、その辺、これまでの平成ライダーのイケメン路線とは別の意味で、今風で悪くない。そういや、かつて敢えて30歳過ぎでヒーロー役に抜擢されたキカイダー01池田駿介も、渋いというより軽妙タイプのヒーロー像だったっけ。
しばらく早起きし損ねて見逃してたのを先日久しぶりに見たら、もう一人の主人公(?)明日夢くんが、少し締まった顔になってた気がする(こいつについても、万引きを目撃して何か言うべきかと思いつつ何も言えなかった、とかいうエピソードとか、瑣末なようで、中学生ぐらいの男子にとっては大きな問題、というあたりの感じが良く出てる)。
響鬼』は、既に父親の年齢になった視聴者にも訴えかけられるヒーロー像を目指した面もあるんだろうが、『Zガンダム』のシャアとアムロの父親役失敗ぶりを思い浮かべると、前向きな「歳くったヒーロー」像作りには、実に20年の歳月が必要だったのだろうか、と思ってみたり……