電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

葦原骸吉の危機?

今回はきわめて極私的な話で、ほとんどの人間にはまったくどうでもよいことだが、一個人的な事実現象の証言として記す。
じつは、1か月ぐらい前から、過去にわたしが何度も何度も何度も何度もしつこく引用したネットワークビジネス団体リバティコープに関する体験記が、検索エンジンGoogleの検索結果に一切表示されなくなった。
べつにサイト自体は健在で、他の検索エンジン、たとえばインフォシークや、ライコスの検索結果には出る。
要するに、現時点では確証はないが、いわゆるGoogle八分(自分に都合悪い情報がGoogle検索結果に表示されないよう圧力をかける行為)としか思えない状態である。
とはいえ、私の体験記というのは1998年、もう12年も前の話で、件の「リバティコープ」はとうに倒産している。そんな昔のことをいまだに糾弾しているわたしも相当な粘着ぶりだが、「リバティコープ」の幹部経営陣はその後もしっかり生き延びて同じような商売を続けているらしい(そのことで見知らぬ人から相談を受けたこともある)。すると、過去の悪行を書かれるのは困るというわけだろうか?

今回のエントリはちょっとしたバクチです

思い当たるフシがないでもない。
件の「リバティコープ」の社長はウォルター・シキトカというアメリカ人だが、これは名義だけのようで、自分が連れて行かれた集会では、副社長の「落合琢」という人物がカリスマ経営者としてしきりに讃えられていた。
わたしはしっかりそのことを書いているので、長らくGoogleでは「落合琢」という名前を検索すると、わたしのリバティコープ体験記が筆頭にヒットしていたのである。
ところが、今年の6月頃「落合琢(おちあいたく)のホームページ」なるものが作られ、さらに「落合琢の右脳の冒険」「落合琢の20%」なるブログが開設された。
内容を読む限り、この「落合琢」氏が旧「リバティコープ」副社長の落合琢と同一人物なのかは、さっぱりわからない(同姓同名の別人かもしれないのでリンクはつけない)。
しかしである、仮にこれが本当に旧「リバティコープ」副社長の落合琢であるなら、確かに、いまだにネットで自分の名前を検索すると、どこの誰ともつかない奴が10年以上も前のことをぼろくそに書いた文章が筆頭にヒットしてくれては、なるほど不快の限りだろう。本家「落合琢」本人のサイトを作って対抗したくなったとしても、まあ無理はない。
と、そこまでは理解はできるのだが、さらに過去の自分のことを悪く書いた文章を検索結果から排除しようと言論圧殺工作をはかったのであるなら、これはちょっと見過ごせない。
以前も一度このブログで「e-まちタウンPPCマスターカード」なるものの悪口を書いたらそれが一切Google検索結果に表示されなくなった(2007年1月18日1月20日2月17日)と述べたことがあるが、他のエントリは問題なくヒットしていた。
ところが今回は、わたしの「リバティコープ」体験記だけでなく、同じaxcx.comドメインのサイト、わたしの過去文章ログの「B級保存版」なども全部すっぱりGoogle検索結果に表示されなくなってしまっているのだ。
さらに、このようなエントリを書いたせいで以後この「電氣アジール日録」が一切Google検索結果に表示されなくなってしまったら、元も子もない。バクチである。
もうちょっと若い頃の血の気の多かった当時のわたしであれば「やりぃっ! 俺『言論弾圧』されたよ、被害者様だよ!! おっしゃあ断固闘うぜぇオラオラァ!!」などと大喜びで盛り上がってわめき立てただろうが、この歳になると、私怨で今更いまだにこんなことに粘着しているのも馬鹿らしいとは自分でも思えるので、書くべきか迷った。
とはいえ、これがもし本当に言論圧殺なら、黙ってそれに屈するのは、まがりなりにもプロの表現者(売文プロレタリアート)がすたるので、とりあえず事実現象として記した。