電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

怒れる階層は下しか見ない

新自由主義とか自己責任論を支持する人は、従来の左翼の論理じゃ、在日とか同和とか女性とかの、いわゆる「マイノリティ」「弱者」と呼ばれる連中だけが可哀相がられてチヤホヤしてもらえることが妬ましくてしょうがなかったのではないかと思われ……というか正直に言う、1990年代当時の俺がそうだった。
そういう考え方の人間にとって、2001年以降の小泉政権が広めた新自由主義とか自己責任論は福音だった。でも、弱者や貧乏が自己責任となると、今の自分ら自身の身分も「努力が足りないから」となる。それを認めるのはプライドが耐えられないから、結局彼らの怒りは絶対に上には向かわず下にばかり向かうしかなくなる。
かくして最初からの金持ち勝ち組は叩かれない安全圏。世の中よくできてる。