電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

済んでしまった戦争の善用は可能か?

かつて村上一郎建国義勇軍の人ではない。戦前生まれの文芸批評家の人)は、戦後、「戦時中、戦争を革命に転化できなかったのが無念」という意味のことを言ってたそうだが、さて現在、実際に自衛隊イラクに行ってしまうと、じゃあせめてこれをアメリカ一国への追従でなく、本気で日本がアラブ諸国に感謝され国際平和に貢献できる契機に転化できないか、と考えている人間も案外といるのではないかと思える。
SAPIO』で小林よしのりと対談してた自衛官達も、結局、事後追認でそういう考えになってるかも知れない。朝日新聞の論調とは裏腹に、当の自衛隊員自身には、俄然イラクへ行く気まんまんの人間が少なくないと聞く。
そりゃ、飼い殺しで国民の税金で遊んでると思われてるのを挽回する絶好のチャンスなんだし、危険な任務でも、だからこそ誇りある職業人なら使命感と責任感に燃えるんだろうし、危険手当のボーナスが魅力の隊員もいるだろう……こういう個々の兵士の人間的感情をまで軍国主義復活の第一歩とか言うのは可哀相だと思う。