電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

凄いぞ!小松左京&角川映画、予言的中か?

地球温暖化のおかげで雨が止まない。ってゆうか10月なっても生ぬる過ぎ(暑くも寒くもないが)。それで将来日本も亜熱帯に入る事になり、熱帯性の伝染病が蔓延するかもとか言われてるらしい。
先日『復活の日』の話を書いて、スペイン風邪がどうの、とか言ってたら、恐ろしく皮肉にタイムリーにこんな報道が。

社会ニュース - 10月6日(木)3時14分
鳥インフルエンザと「スペイン風邪」酷似 直接感染? 米研究機関が発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051006-00000004-san-soci

と、思ってたら、追い討ちをかけるように、さらにこんな報道が。

海外ニュース - 10月18日(火)9時50分
「大流行起きる」とWHO 新型インフルエンザ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051018-00000038-kyodo-int

それにしても、かつてのスペイン風邪はなぜあんな短期間に大流行したのか? 地球の人口が10億人と言われた時代に5000万人死んだっていうんだから、20人に一人は死んだ話になる。無茶苦茶だ。
これは間違いなく、20世紀に入り、世界的に交通網が発達した事と関係あるとしか思えない。かつての時代であれば、いかに凶悪な伝染病だろうと、そうなかなか発生地より外に広がる事はなかったはずである。
ある意味これと似てるのかも知れないのが1929年の世界恐慌か? これもかつてであれば、急騰中の株が大暴落しても、その被害は一国で済んでたはずだろうが、経済の国際化が招いた話らしい。
今日の経済システムは高度に複雑化し過ぎて、却って世界恐慌のようなことは起きないらしい。一箇所で起きた大急騰だの大暴落だのも、どこかで少しづつ緩和されてしまうのだそうだ、わたしは知らんが、とりあえず、かつて浅田彰はそう断言してたぞ。
が、自然現象の方はそうは行くまい。とはいえ、エイズエボラ出血熱も人食いバクテリアも、あれだけ騒がれたのに、人類が滅亡するには程遠かった。
本当に新型インフルエンザとやらが来ても、そこで起きるのは、肉の輸入禁止だの、感染者の多い特定の国からの入国禁止、またその国にいた人の帰国規制などというレベルの話になるかも知れない。そんなレベルでも、それはそれで、嫌な摩擦を生みそうである。
関東大震災後の虐殺やらを見てもそうだが、天災それ自体もさることながら、怖いのは、それに付随して起きる、恐怖心や疑心暗鬼などが招く人災でもあるわけだ。