電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

人間関係の商品化について

毎日毎日スパム迷惑メールの類が届く。一度来たものは片っ端からメールアドレスを振り分け処理で「ごみ箱」直行にしてやってるし、「セフレ」だの「完全無料」だのというよく使われるキーワードはこれもごみ箱直行にしてやっている。
その大部分は、盗撮だの無修正動画だのという「エロ画像提供系」と、完全無料の出会い系だの逆援助交際希望が人妻がいますとかほざく「女を紹介します系」(どこぞの主婦だのOLだのとテキトーな架空の女を名乗った物も含む)だ。
どっちも、頼みもせんのに勝手に送りつけてきている時点で既に充分に失礼でムカツクのであるが、私的個人的には「女を紹介します系」の方がよりムカツクような気がする。
まず正直に言うが確かに現在わたしは彼女もおらんし金も無い方だ。
「女を紹介します」それも「お金の援助してくれるお金持ち女性を紹介します」などと言われれば、いかに嘘臭くシラジラシくとも、願望に図星ではある、で、その隠してる図星の本音を突かれて恥かしいやら悔しいやらでムカツク、というのは事実ある。
というか、(それで自分を免罪する気は毛頭ないが)上記の条件に当てはまる男はゴロゴロおるだろうし、だから、そういう文面で人を釣ろうとする商法も尽きないわけだろう。
重要な点は「エロ画像提供系」が昔からある町のアダルトグッズ屋と同じ即物的なポルノ商品販売であるのに対し、「女を紹介します系」商売は、人の孤独に漬け込み人間関係を商品にしている(かのように装っている)点だろう。
金を出してエロ本を買うということは(買う商品の中身の恥かしさはさておき)、昔からあるごくふつうの商業行為である。が、彼女をゲットすることもそうだが、人間関係とは本来、商売されるものではなく、個人の行動によって獲得される物ではなかったか?