電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

発売1週間切ったんで予告

サークル惑星開発委員会の同人誌『PLANETS』Vol.2に「オピニオン・リーダー商法入門 〜論客マーケティングの傾向と対策〜」という、何だかエラそうな文章を寄稿。
8/13の夏コミで販売とのことで、多分そのあと通販すると思われ。
じつは今回、当初、惑星開発委員会の某氏からは「嫌韓」についてというテーマで執筆依頼が来たが、巧妙に断った。当然、わたしは反嫌韓だろうと見越した上での依頼で、それを見越したうえで、嫌味たっぷりにこう返答した。

単純な嫌韓に単純な反射の批判は相手と同じレベルに自ら落ちるよーなもので、より広い人間観とか、「こっちの方が面白いし女の子にもモテるぞ」とかってものを提示する方向のほうが正しいと思います。もうちょっとオシャレサブカル気取りPLANETSにふさわしい語り方の戦略を検討してみてください。

と。
果たせるかな、依頼者も「ごもっともですね」とのお返事。
そう、隣国の被害者意識濫用による自国批判をそっくりひっくり返して、自分らこそ被害者だとわめく構図は、結局自分が批判してる相手と同レベルに自ら堕するのと同じではないか。さらにその再生産をやってもますます仕方ない。ネチネチと相手を貶めるしかない人間より、自分から前向きな価値を打ち出せる人間の方がカッコよいに決まっている。
そんで少し角度を変えて考えたのが、嫌韓論も含め「どうやったらウケるオピニオン・リーダーになれるか?」、「悪徳商法開業マニュアル」としての論壇入門、さらにその陥穽と、その補強法、という、皮肉たっぷりの趣向にした。
――予告であるからこれ以上多くは語らずに置こう。たぶん多くの人は、実際に読んだら暗澹たる思いになるだろうけど、今回はあえてそういうのが狙いだから。
あと、『PLANETS』Vol.2では、平成ライダー評価座談会にちょい参加。こっちは完全に趣味で自分から積極的に乗らせてもらいました。
まあ、今回も長期的視野ではギブアンドテイクのつもりだが……果たしてそうなってるのかは不明。