電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

20年前には予想もつかなかった本

KKベスト新書『100文字でわかる世界地図』橋本五郎監修(isbn:4584121613)刊行。
今回当方は、第1章「世界経済の現場地図」、第2章「世界の生活の現場地図」、第3章「世界の紛争の現場地図」の各章左側ページと、地図に入る説明の大部分を担当しました。
昨年の『100文字でわかる世界のニュース』(isbn:4584121265)では、土壇場で、もっと最新の情報に合わせるべく監修の橋本先生のお手をわずらわせた箇所が多かったものの、今回は、あんまりご迷惑を掛けずに済んだはず(と思う)。
先行類書は複数出てますが、大抵はでかくて高額な大判の本なんだよね。そこで、本書はそれを新書でコンパクトにまとめてるところがポイント。
ハッキリ言ってわたしは冷戦世代で、1980年代に中学高校の社会科で習った言葉の大部分は、当時すでに戦後約40年も定着しているわけだから、その後も変わらんと思っていたのだが、こういう本の仕事をすると、その多くが通用しない事実を改めて痛感する。
1980年代当時、当然「EU」はまだ「EC」でフィンランドチェコも加盟してなかったし、アフリカ大陸の中央にある国は「コンゴ民主共和国」ではなく「ザイール共和国」だったし、ソ連(ロシア)の諜報組織は「FSB」ではなく「KGB」だった。
参考資料として帝国書院の高校社会科用地図帳の最新版を経費で購入したが、いやはや自分が高校生の頃と比べると面白い。まあ、それを言えば、さらにわたしの兄貴が使っていた社会科用地図帳のお古は、アフリカ大陸の南部にある国が「ジンバブエ」ではなく「ローデシア」だった記憶があるがw
……と、11月5日の日記以来、仕事関係記事が続いているが、今年の夏はもぉ本当に、このへんの仕事で忙殺されきっとった。どれも刊行されたらまとめて書こうと思ってたが、原稿書いてた時期が同じでも、版元や編集部が違うと、微妙に発売日がそれぞれ違うからややこしい。