電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

希望は過去にしかない

音楽や映画やTV番組はもとより、ネットのニュースまで、現在最新のものに眼を向けるより、過去のものに関心が行く場合が多い。しかし、これを後ろ向きとは思ってない。
「現在にはないもの」「現状を打開するもの」は、やはり、現在だけ見ていては見つからない気がするからである。
昨今の格差社会化や、またそれと関係してるのかも知れない、あからさまな差別意識の蔓延は、「これまでの戦後日本は平等だった」という前提あってのことだ。
最近、明治期と江戸期を研究する必要を感じている。いま眼の前にある貧富の格差や差別がある時代をどうマシなものに持ってゆくかのヒントは、富めるものがノーブレス・オブリジェを持っていた時代、不平等でありつつ、多様な階層が共存しえた時代、を振り返ることにしかないと思っているからである。