電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2007-03-19から1日間の記事一覧

あの時ああすれば

SFとかで並行世界というネタが時々ある。『銀河鉄道999』で、鉄郎が、別のメーテルに連れられ別の999に乗った別の少年と出会う話なんかがいい例だ。 現状の自分以外の可能性を考える。中高生当時は「俺の将来はどうせ刑務所か精神病院」とうそぶいた時期もあ…

死者はいつまでも若い

何の偶然だか、昨年末から、数年間会ってなかった人と再会することが繰り返されている。 旧友で渡米することになった者がいたので、昨年末、その送別会があり、数年会ってなかった友人連中とまとめて会った。で、年が明けると親父の七回忌で四年ぶりに九州に…

人も獣も天地の虫(by山田風太郎)

『100字でわかる哲学』の仕事の時に調べたことだが、宗教改革のルターやカルヴァンに言わせると、(全知全能のはずの神の前ではちっぽけな卑小な存在の)人間ごときが俗世の善行で救われるなど思うのはオコガマシイ、ということになるらしい。 では、救われ…

希望は過去にしかない

音楽や映画やTV番組はもとより、ネットのニュースまで、現在最新のものに眼を向けるより、過去のものに関心が行く場合が多い。しかし、これを後ろ向きとは思ってない。 「現在にはないもの」「現状を打開するもの」は、やはり、現在だけ見ていては見つから…

創造性とは何ぞや?

たとえば、エジソンは電球というものを発明した。が、その材料に使ったガラスや銅線などは、以前から存在していたものである。エジソンはフィラメントに竹繊維の炭素棒を使ったそうだが、竹自体は自然界に存在したもので、エジソンが造ったものではない。 つ…

永劫回帰

わたしの携わってる仕事は、『世界の神々』にせよ、『100字でわかる哲学』にせよ、先行類書は存在する。だが、だからムダな仕事をしているとは思ってない。 政治でも文学でもなんでも、すべてはやり尽くされている、歴史は繰り返すのみ、と、よく言われるが…