電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

古城とか血の薔薇とか没落貴族とか

ちなみに奈落君から、わたしはちっとも空想力が幻想世界に飛翔してないと断言された。
確かに『ナルニア国物語』の予告編見て「異世界に行けるとして、行ってみたい世界は?」と想像しても「夏でもネクタイ、靴下、革靴を着用しなければならないという非科学的な暗黙のルールが存在しない社会」なんてものしか思いつかなかったしな……○| ̄|_
畜生、でも俺ルートヴィヒ二世王の伝記とか、澁澤龍彦の『悪魔のいる文学史』とか、激マジで大愛読なのになあ……と思ったが、倒錯退廃耽美文学世界の中身より、それに耽溺して人生持ち崩した人間の現実の人生の方に深く関心を持つという時点でダメらしい。
長い間、そういう作品には耽溺できなくても書いた人間には興味が尽きないのは矛盾と思っていたが、まあでも、これでようやく、自分の資質がわかったような気もする。
確かに、ラヴクラフトは人種差別オタクだった、ってだけでクトゥルー神話に本気で熱中できないようじゃ、俺は本物の幻想文学オタクにはなれないのだろう。