電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

列外:特撮博物館

館長:庵野秀明東京都現代美術館
ある意味ではベスト1。体感ですからね。
開催期間も終盤の平日昼間に行ったのだが、身動きとれんほど客が多かった。しかも、こんなもん客は俺みてーなキモい中年男だけと思ったのに、どういうわけか若い奴や女性客も多い。
さすがにマイティジャックやウルトラセブンのミニチュアとなると現物ではなくレプリカ品が多かったが、よもやスペクトルマンやら怪傑ライオン丸の現物の着ぐるみやマスクが見られるとは!
寒天で作った海、遠近法を駆使したミニチュアセット、操演の糸を隠す技術……など、昭和の特撮技術は手作業の工夫の積み重ねで築かれていた。この感覚、デスクワークばっかりやってるとつい忘れる。庵野カントク、樋口真嗣カントク、本当にありがとう。
……だが、この特撮博を観たあとだと『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』は、なんでこんなCG頼りになっちゃったの? という印象。残念。
(なお、作品内容についての真面目な批評は、かつて当方と『クリティカル・ゼロ』(isbn:4877770933)でご一緒した成馬零一氏がこちらで論じ尽くされてます)。