電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2012-12-31から1日間の記事一覧

葦原骸吉が選ぶ2012年度の「空気読まない大賞」

日本では「空気読め」が正義らしい。そこでへそ曲がりの当方は、あえて空気を読まない蛮勇の英雄を表彰するとともに、空気の奴隷をさらす(2011年版はこちら)。 空気読まない大賞(栄誉部門) 「生活保護受給者は全員サギだから死んでオッケー」が世論の空…

列外:特撮博物館

館長:庵野秀明(東京都現代美術館) ある意味ではベスト1。体感ですからね。

10.漫画『ドリフターズ』

平野耕太:著(isbn:4785934077) 剣と魔法の異世界に飛ばされた志村やいかりやがドラゴンや巨人と戦う話……ではない。

9.漫画『新ナニワ金融道 銭道立志編』

青木雄二プロダクション:編著(isbn:4594607330) 青木雄二亡き後もスタッフの手で続くシリーズの一篇で、帝国金融の設立者・金畑金三の青年期の話。

8.エッセイ『島に免許を取りに行く』

星野博美:著(isbn:4797672382) 本書は「40過ぎた文筆業の女が自動車免許を取る」ただそんだけの話である。

7.映画『楢山節考』

監督:木下惠介(1958年版) 監督:今村昌平(1983年版) 原作を読んだのは20年も前だが『中国化する日本』を読んでたら言及されてたのが気になって改めて視聴。

6.評論『時間ループ物語論』

浅羽通明:著(isbn:4800300185) 本年末は急に『週刊文春』で取材される側になってしまった浅羽先生。真面目な仕事もしてないわけではない。

4&5.ルポ『ヤクザと原発』『原発アウトロー青春白書』

鈴木智彦:著(isbn:4163747702) 久田将義:著(isbn:481302176X) かつて、明治の殖産興業の時代から昭和の高度成長の炭坑には、ヤクザの影があった(九州の筑豊とか典型)。作業員の手配や、事故が起きたときゴネる人たちを黙らせるためだ。この図式は現…

3.ルポ『ネットと愛国』

安田浩一:著(isbn:4062171120) 在特会をはじめとするネット右翼団体・活動家を追ったノンフィクション。

1&2.評論『評伝 宮崎滔天』『北一輝』

渡辺京二:著(isbn:4902854147 / isbn:4480090460) 「明治維新の輸出」というウルトラC 戦後には右翼とひとくくりにされた人々のなかでも、明治期〜戦前の大アジア主義者の思考は、現代の人間とはまるで根底から違う。

2012年最後の挨拶とか年間ベストとか

正直に申しますと、本年はいろいろとサボりましたが、暇な時期には頭の中身を増やすように心がけたつもりです。でも順位を考えるのは難しい。ジャーナリズムとエンターテインメント、それも自分の個人的オタク趣味に類するものと全時代全世代向けのものを同…