電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

藪情事よしっかりしてくれ!

と、いうわけでどこの商店も正月休みが終わり、よく行く中野ブロードウェイ地下の肉屋に、シチュー用の肉を買いに行ってみた。 シチューはリーズナブルな料理で、輸入品の牛バラ肉か牛すね肉をブロックで買うと100gが60〜70円程度なので、千円程度の材料費で…

思えば、石ノ森章太郎の偉大な業績は、

改造手術の傷痕も生々しい怪奇バッタ男(初代仮面ライダー)やら、不良品の人造人間(キカイダー)とかいった異形の被差別ヒーローを描いてきたことだが、それを世相も変わった当世に単直に繰り返すより、視聴者には反面教師的にも見える差別者ヒーローのカ…

日曜朝の正義の空回り

「仮面ライダー555」で、最終回を前に、視聴者の嫌われキャラ、仮面ライダーカイザ草加雅人が遂に戦死してしまった。 この番組、途中で主人公(仮面ライダーファイズ・乾)が人外の怪物でしたと判明するのは、いまどき本当に70年代のヒーローらしかったが、…

そのキーワードは「大阪」か?

高村は大阪育ちである。大阪は日本第二の大都市であるが、東京とかと比べれば、狭い土地の中に、昔ながらのわかりやすい社会階層の格差の混沌が目に見えるように残っている都市だといえるだろう。 高村は、子供の頃から大阪に住みながら、遂に頭の中が日常会…

中上健次の作風のひとつは

戦後日本の知識人たちにとって、一見して単純な二元論対立図式で見られてきた、戦後の「近代」と「土着」が、現実の地方の現場では複雑に入り組んだ形で存在していたことを描ききった点だとわたしは思っている。 日本の文学者の多くは、単純な、都会に出てき…

『晴子情歌』と中上健次 覚え書き

年末、仕事関係で読むことになった、高村薫『晴子情歌』が、いきなり2003年の私的読書ベストに入ってしまった。 同作品を読んで真っ先に連想したのが、中上健次の『岬』『枯木灘』『地の果て 至上の時』の紀州サーガ三部作である。何しろ、中上の同シリーズ…

あけましておめでとうございます

新年最初だから何か一言書いとこうと思ったが、挨拶以外に何も思いつかぬ。 まっ、とりあえず雑煮食って寝るか。