2009年最後の挨拶とか年間ベストとか
というわけで恒例となっている私的年間ベストの2009年度版です。
毎年これやってる仕事仲間の河田拓也氏(id:bakuhatugoro)と奈落一騎氏(mixiに入っている方はこちら)が先に書いてますが、今年も当方は最後に提出か。
あらかじめ述べておくと、今回は馬鹿みたいに長いです。ちょこちょこ感想文書いとけばよかったものを、仕事の多忙を理由に後回しにしたのが多いから。
とりあえず順位だけ最初に書いときます。
1.映画『イングロリアス・バスターズ』
2.自叙伝『スターリンとヒットラーの軛のもとで 二つの全体主義』
3.ゲーム『うみねこのなく頃に』
4.漫画『この世界の片隅に』
5.映画『グラン・トリノ』
6.映画『ヱヴァンゲリヲン劇場版 破』
7.映画『意志の勝利』
8.小説『チャイルド44』
9.小説『白昼の死角』
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0.映画『仮面ライダーW&ディケイド ムービー大戦2010』
0.映画『オールライダー対大ショッカー』
0.TV『仮面ライダーディケイド』
1.映画『イングロリアス・バスターズ』
監督:クエンティン・タランティーノ
ユダヤ人を殺しまくったナチス将校とそれをあらゆる手段で狩る連合軍特殊部隊の殺し合い。つまり、か弱い女子供がただ一方的に傷つけられるというお話ではなく、いくら残虐でも後味が悪くないバイオレンス映画。
3.ゲーム『うみねこのなく頃に』
製作:07th Expansion
孤島の洋館を舞台とした連続殺人事件を描くノベルゲーム。
前作『ひぐらしのなく頃に』は、基本的には少年少女のお話で、猟奇殺人を扱いつつも、理解し合えば悪人はいないという結論だった。しかし今回は、主要登場人物の大部分は大人で、遺産相続とか会社の経営とかリアルに生臭い親子兄弟の争いや金の話が絡み、全員がシロということはありえない図式だ。
4.漫画『この世界の片隅に』
原作:こうの史代(asin:4575941468)
実録ではないが、2位に挙げた『二つの全体主義』の不満部分をほぼ補完してくれる作品。
女性の視点で、戦時下なお日々の食い物のことやら亭主との齟齬や嫉妬の感情やらに明け暮れる庶民の感情をただ率直を描いた本作品は、まったく嫌な感じがいっさいない(主人公が庶民のごく自然な感情として祖国の戦争を支持していた点も含め)。
5.映画『グラン・トリノ』
監督:クリント・イーストウッド
劇中のイーストウッド演じるウォルト爺さんは時代錯誤のアウトロー気取りではなく、ちゃんと手仕事を通じて若人を教育しようとする「職人」なのが重要だ。
7.映画『意志の勝利』
監督:レニ・リーフェンシュタール
1934年のナチス党大会の記録映画。DVDも市販されておらず、ヨーロッパでは今も公式には上映をはばかれる幻の作品である。シアターN渋谷で観賞。
8.小説『チャイルド44』
トム・ロブ・スミス著(isbn:4102169318)
スターリン時代の旧ソ連を舞台に、秘密警察の捜査官が、党の方針に逆らって連続猟奇殺人犯を追うというサスペンス。昨年「このミステリーがすごい!」2009年海外編の1位を取る前から注目していたが、今年春頃にやっと読了。
9.小説『白昼の死角』
高木彬光 著(isbn:4334739261)
今年、仕事で「戦後日本のピカレスク」を振り返ろうと思って最初に手に取った作品。
列外
0.TV『仮面ライダーディケイド』
0.映画『オールライダー対大ショッカー』
0.映画『仮面ライダーW&ディケイド ムービー大戦2010』
順位とかつけようない、寝転がって画面にポップコーン投げつけながら観るように、正しく娯楽として接した作品。